2021年04月05日
スポーツを通じて⽇本を元気にしていく読売新聞社の「元気、ニッポン︕」プロジェクトの一環として、FCAジャパン(東京都港区、ポンタス・ヘグストロム代表取締役社長兼CEO)が国内販売を手掛けるSUVトップブランドのJeepと共同で行った「野球道具寄贈事業」の寄贈セレモニーが3月29日、千葉県いすみ市の児童養護施設「子山ホーム」(吉田正浩園長、入所者59人)で行われた。セレモニーには、同事業のアンバサダーを務める、元メジャーリーガーの岩隈久志さんが出席し、子どもたちにグローブやバットなどの野球道具が贈られた。
同事業は、かねて野球の普及活動に熱心に取り組んできたJeepと読売新聞社が共同で、「Share your heart」というクラウドファンディングを展開することで実現させた。集まった資金を元に野球道具を購入し、全国五つの児童養護施設に対して、一施設につき、グローブ13個、バット5本、ボール6ダースを寄贈した。
寄贈セレモニーは、寄贈先として選ばれた全国五つの施設を代表する形で、施設が満開の桜で囲まれた「子山ホーム」で行われた。
セレモニーでは、最初にアンバサダーの岩隈さんがあいさつに立ち、「皆さん、大きな夢を持っていますか。自分の好きなことに情熱をもって取り組むことで、大きく成長してください」と子どもたちに呼びかけた。続いて、吉田園長と3人の入所者代表(子どもたち)に、グローブやバットなどの寄贈品が、岩隈さんから手渡された。
セレモニーの後には、子どもたちと岩隈さんとの交流会が開かれ、「コントロールをよくするには、どうすればいいですか」とか、「試合で緊張しない方法を教えてください」といった子どもたちの質問に対して、岩隈さんは、「最初はコーナーを狙わないで、まずストライクをとることだけを考えて」とか、「ヒットを打とうとか考えずに、自分がふだんしていることをするように」といったように、ひとつひとつの質問に丁寧に答えていた。
岩隈さんは、プロ入り4年目の2003年に初めて児童養護施設を慰問して以来、長きにわたって社会貢献活動に携わっており、2008年には社会貢献活動で大きな功績を残したプロ野球人に贈られる「ゴールデンスピリット賞」を受賞している。
セレモニーを終えて岩隈さんは、今回の事業の意義について、こう話した。
「子どもたちと接することで、僕が彼らに元気を与えるのと同じぐらい、彼らから多くの勇気をもらい、マウンドに上がることができました。いざ野球を始めようというときに、道具の購入費用が負担になると聞くことがあります。こうしたJeepさんの支援があれば、より多くの子どもが野球を好きになってくれるので、本当にありがたい取り組みだと思います。僕にできることがあれば、これからもお手伝いしていきたいです」