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スポーツを通じて健康で幸せな地域社会づくりを目指す

MS&AD Well-being Sports Project 晴れスポ@名古屋

2023年09月21日

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#パラスポーツ

#晴れスポ

主 催/MS&ADインシュアランスグループ
共 催/読売新聞社
後 援/公益財団法人日本パラスポーツ協会日本パラリンピック委員会、一般社団法人 大学スポーツ協会、愛知県、名古屋市教育委員会
協 力/南山大学、Mix Sense名古屋、あいちボッチャ協会、NPO法人幼児教育従事者研究開発機構

■MS&AD Well-being Sports Project 晴れスポ@名古屋

ランニングやパラスポーツを通じてアスリートと交流するスポーツイベント「MS&AD Well-being Sports Project 晴れスポ」が8月26日、名古屋市の南山大学で行われ、親子ら計約100人が参加した。

ブラインドサッカーを体験する参加者

このプロジェクトは、2022年から始まり、今回は東京、札幌、広島に続く第4弾となる。
MS&ADインシュアランスグループがスポーツを通じた「共生社会の実現」を目指して企画。「スポーツを体験して、心も身体も晴れ晴れしよう」をテーマに、会場でアスリートらの指導によるランニング教室やパラスポーツ体験で楽しく体を動かすイベント。

ランニング教室を指導する土佐礼子さん

今回は、競泳でシドニー五輪に出場した萩原智子さん、マラソン選手としてアテネ五輪と北京五輪に出場した土佐礼子さん(三井住友海上女子陸上競技部アドバイザー)、サッカーJ1リーグの浦和レッズに所属し、日本代表としても活躍した鈴木啓太さん、デフサッカー選手で日本代表キャプテンの松元卓巳さん(あいおいニッセイ同和損保)が参加した。

トークショー 左から萩原智子さん、鈴木啓太さん、土佐礼子さん、松元卓巳選手

萩原さんがクロールのフォームで腕を動かしながら登場し、土佐さん、鈴木さん、松元さんが走りながら姿を見せると、子どもたちから歓声が上がり会場は明るい雰囲気に包まれた。
最初のプログラムは、アスリートによるトークショー。オリンピックやワールドカップ出場時などアスリートとして印象深い出来事や競技への思いなどをテーマに語った。

アスリート人生で記憶に残っている出来事について、萩原さんは2000年のシドニー五輪に出場した時の出来事をあげた。200m背泳ぎ決勝のレース開始直前、萩原さんがプールサイドで待機していたところ、会場の声援で扉が揺れているのを見たという。その瞬間、鳥肌が立ち、「とんでもないところにきた」と感じたという。手も震えていたが、スタートの位置につくと、「あとはやるだけ。こんなに応援してもらえる会場で泳げるのは幸せという気持ちになった」と当時を振り返った。

萩原智子さん

土佐さんは、「チームメイトと一緒に参加した合宿や、日々の練習を思い出しますね」と笑顔を見せた。土佐さんは現在、三井住友海上女子陸上競技部のアドバイザーを務めながら出身地の愛媛県を拠点に活動している。コロナ禍で中止されていたマラソン大会が各地で復活しており、ゲストランナーとしてマラソン大会に参加する予定だ。「マラソンは靴一つあれば始めることができます。走ることは誰でも気楽にできます。走った後に充実感がありますね」と土佐さん。

土佐礼子さん

鈴木さんは、2000年に浦和レッズに入団し、2015年シーズンまで選手生活を送った。その間に日本代表にも選出された。「サッカーは何人で行う競技かわかるかな?」。鈴木さんは参加した子どもたちに質問すると、子どもたちから「11人」と元気な声で答えが返ってきた。鈴木さんは、「11人で力を合わせるのがサッカー。試合中になぜ声を出すか。味方をうまく使うことができるし、味方に自分をうまく使ってもらえる。そうすることで自分が楽になる」と現役時代の経験を交えて伝えた。競技を行ううえでコンディショニングの大切さにも触れた。「アスリートはコンディショニングにとても気をつかっている。健康な体をつくらなければ、競技のスキルは積み上がっていかない」と言葉に力を込めた。

鈴木啓太さん

松元さんは、小学校3年生からサッカーを始めた。生まれつき両耳が聴こえない先天性難聴で、デフサッカーと出会ったのは17歳。鹿児島実業高校でサッカー部に所属していたところ、デフサッカー協会の人にスカウトされたという。2006年に日本代表に選出され、デフリンピックなど世界大会で活躍を続けており、2023年から代表のキャプテンを務めている。2023年9月にはデフサッカーのワールドカップが開かれる。松元さんは「デフサッカーは、まだあまり知られていませんが、ルールはサッカーと全く一緒です。今日は耳から情報を入れるブラインドサッカーと目から情報を入れるデフサッカーを体験してください」と呼びかけた。

松元卓巳選手

トークショーに続いて、いよいよスポーツ体験がスタート。参加者は複数のグループに分かれてランニング教室、ボッチャ、ブラインドサッカー、デフサッカーを順番に体験した。

ランニング教室では、土佐さんが実際に動いて「お手本」を示した後、参加者が練習メニューに挑戦した。参加者は、歩幅を大きくしてスキップしたり、両腕を上げながら前に進んだりするなど、実際に体を動かしながらさまざまな練習方法を学んだ。最後に2つのチームに分かれてリレーによる対抗戦を行い、自分のチームを応援する子どもたちの元気な声が会場に響き渡った。土佐さんが「走るのが楽しかった人?」と問いかけると、大勢の手が上がった。

土佐礼子さんのお手本を真似する参加者

ボッチャは目標となる白い球に自分の球を投げたり転がしたりして、いかに近づけるかを競う競技。あいちボッチャ協会のスタッフがルールを説明した後、参加者はチームに分かれて試合形式で体験した。実際に試合がスタートすると、一投ごとに参加者の歓声とため息の交じった声が会場内に響き渡った。萩原さんもボッチャ体験に参加して試合を盛り上げた。「一球で勝負が変わる。そこがボッチャの面白いところです」。参加者にスタッフがボッチャの面白さを解説していた。

ボッチャ体験に一緒に参加する萩原智子さん

ブラインドサッカーは、参加者がアイマスクをつけて歩くところからスタート。動きに慣れてくると、アイマスクをつけてボールを蹴りながら決められたポイントまで動く練習を行った。「右に進んで」「少し戻って」と参加者同士でも声を掛け合う場面が見られた。鈴木さんがアイマスクを付けてドリブルの実演を行うと、見事なプレーに参加者から拍手が沸き起こった。鈴木さんは「ボールが自分の体から離れるとわからなくなります。ボールを離さないのがポイント」などと参加者にアドバイスしていた。

ブラインドサッカーを体験する鈴木啓太さん

デフサッカーでは、松元さんが参加者にデフサッカーの動きやチームメイトとのコミュニケーション方法などを伝えた。松元さんが「ボールをパスする際は、相手の目を見て合図する。相手が自分の方を向いていない時は、相手の前に行って伝えてください」などと実際に動いて説明。参加者も手をあげて合図するなど、相手の状態を確認してからパスを送る練習を行った。松元さんは、「拍手は声が聞こえないので、手をひらひらと動かしてください。デフサッカーのコミュニケーションを体験してみてください」と参加者に呼びかけ、最後は全員で、手話で「ありがとう」と気持ちを伝え合った。

コミュニケーションの方法を教える松元卓巳選手

参加者が競技を順番に体験し、すべてのプログラムは終了、アスリートが参加者に一言ずつメッセージを送った。
土佐さんは「みなさん、潜在能力が眠っていますのでどんどん体を動かしてください」とエールを送り、松元さんは「今日はデフサッカーについてきちんと伝えることができました」と笑顔を見せた。鈴木さんは、「ブラインドサッカーは難しかったけれど、サッカーは自分一人でできるものではなく、人の指示で動いてサポートしてもらうということを改めて感じました。今日は僕が一番楽しめました」。萩原さんは「ボッチャは楽しいですね。チームで一緒に作戦を考えて初対面の方々でも気持ちがつながる。悔しくて涙を流す時もある。こんな体験ができるのはすごい」と語った。

愛知県西尾市の男性(48)は、大学生の息子(19)と参加し、「ふだんあまり体を動かさないので、とてもよい経験ができた」、名古屋市の女性(44)は、小学3年生の息子と参加し、「アスリートの方々とも、近い距離でコミュニケ―ションをとることができて楽しかった」と笑顔を見せた。

最後に参加者とアスリートが一緒に記念撮影を行った。

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