元気、ニッポン!

スポーツを通じて健康で幸せな地域社会づくりを目指す

MS&AD Well-being Sports Project 晴れスポ@金沢

2023年11月17日

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#パラスポーツ

#晴れスポ

主 催/MS&ADインシュアランスグループ
共 催/読売新聞社
後 援/公益財団法人日本パラスポーツ協会日本パラリンピック委員会、 一般社団法人 大学スポーツ協会、金沢市、金沢市教育委員会、金沢大学
協 力/石川県障害者スポーツ協会、石川県ボッチャ協会、Jamaney石川、富山県車椅子バスケットボールクラブ、NPO法人 幼児教育従事者研究開発機構

■MS&AD Well-being Sports Project 晴れスポ@金沢

2022年秋から始まった体験型のスポーツイベント「MS&AD Well-being Sports Project 晴れスポ」。日本各地でランニングやパラスポーツのアスリートらとの交流を通して「健康で幸せな社会づくり」や「共生社会の実現」を目指す。今年に入って名古屋市での開催に続く第2弾が11月4日、金沢市角間町の金沢大学角間キャンパス体育館で行われた。北陸地方では初の開催。近隣の住民を中心に親子ら計約140人が参加して、アスリートらと心地よい汗を流した。

車いすバスケットボールを体験する参加者

「グローバルな保険・金融サービス事業を通じて安心と安全を提供し、活力のある社会の発展と地球の健やかな未来を支えること」を企業理念として掲げるMS&ADインシュアランス グループが、スポーツを通じた「健康で幸せな社会づくり」や「共生社会の実現」を目指してこのイベントを企画。「スポーツを体験して、心も身体も晴れ晴れしよう」をテーマに、アスリートらの指導によるランニング教室やパラスポーツ体験を通して参加者に体を動かすことの喜びを伝える。こうした体験会に加え、講師を務めるアスリートが自らの競技体験などを話すトークショーも、スポーツの魅力を身近に感じられるイベントの目玉となっている。

参加者の前で行われたアスリートトークショー

今回は、08年北京、12年ロンドン、16年リオデジャネイロ五輪に日本代表として連続出場し、陸上女子100メートル、200メートルの日本記録を保持している福島千里さんと、21年の東京五輪女子バスケットボールで銀メダルを獲得した三好南穂さんがゲストで参加。さらにMS&ADインシュアランス グループ所属の選手から、デフサッカーの選手として活躍する松元卓巳さん(あいおいニッセイ同和損保)、そしてパラ陸上のマラソン選手として競技に取り組んでいる熊谷豊さん(三井ダイレクト損保)がイベントに加わった。

各競技の体験に先立ち、北陸地方を中心に活動するフリーアナウンサーの川口 紗緒里さんの司会で、参加アスリートによるトークショーが行われた。アスリートとしての競技生活のエピソードについて尋ねられた福島さんは、走ることの楽しさを強調。速く走れると大人になってからもいいことがたくさんあるとし、「例えば電車に乗り遅れそうになってもダッシュすれば間に合うとか…」とユーモアたっぷりに話すと会場がどっと沸いた。

福島 千里さん

三好さんは「足が速くなりたかったのでバスケを始めた」と競技を始めたきっかけを披露。現役選手時代、日本代表の選考にもれたことについても触れ、「それでも諦めなかったことが東京五輪での銀メダルにつながった」と話した。

三好 南穂さん

先天性の難聴を抱える松元さんは今秋、マレーシアで行われたデフサッカーW杯で銀メダルと優秀ゴールキーパー賞を獲得して帰国したばかり。「団体競技なのでコミュニケーションの図り方が独特で、アイコンタクトが特に重要になる」と競技の魅力を説明してくれた。

松元 卓巳選手

生まれた時から視覚に障害を抱える熊谷さんは「だれよりも速く走るのが好き」と告白。もっとも、走ることの喜びも満喫しようと、練習の時は、食事がおいしそうな店を探して走ったり、街の探索を兼ねた練習を行うようにしているという。アスリートたちの話からは、テレビの競技場面などからはうかがい知ることの難しい一人の人間として喜怒哀楽が伝わってきて、参加者も興味深そうに耳を傾けていた。

熊谷 豊選手

トークショーに続いて、いよいよスポーツ体験が行われた。福島さんと熊谷さんはランニング教室を担当。三好さんは車いすバスケット、松元さんはデフサッカー体験の講師をそれぞれ務めた。さらに、石川県ボッチャ協会、石川県障害者スポーツ協会のメンバーが講師を務め、ボッチャの試合形式の体験会も行われた。参加者たちが各競技を安全かつ円滑に楽しめるよう、金沢大学と北陸大学の学生たちが全体の運営をサポートした。

参加者の目の前で走り方のお手本を見せる福島さん

ランニング教室は、福島さんが主に指導し、熊谷さんがサポート役を担った。小さな子どもに駆け寄って動作のコツを伝えたり、息の上がった大人を応援したり、講師の2人は大忙し。短距離を速く走るための腕の振り方について、「大根を手で切るように振ってみて」などと身振りを交えて伝えた。後半では正座の状態から跳ね上がって、ゴールに向かってダッシュする練習などもあり、練習を楽しみながらこなしていく子どもたちに対し、身体を久しぶりに動かしたという親が息を切らして床にへたり込む場面も見られた。

参加者の先頭でお手本となる熊谷選手
福島さんの動きを真似しながら走り方を教わった

車いすバスケットボールは、石川を拠点に活躍する車いすバスケットチームの「Jamaney石川」と富山を中心に活動する「富山県車椅子バスケットボールクラブ」が体験会をサポート。体験に先立ち、車いすからのフリースローのシュートと、現役時代3Pシュート王やフリースロー王を獲得したことのある三好さんが華麗なシュートを披露すると、参加者からは盛んに拍手が起きていた。

バスケットボールの基本動作を教える三好さん

続いて参加者が車いすに乗ってシュートを決める練習を行った。これが難しい。通常のバスケットで必要とされる筋力が全く異なるからだ。シュートの際の力の伝え方などについて説明を受けながら、何度か挑戦してシュートを決めると周囲から大きな歓声が起きた。また、子供用の低いゴールにランニングシュートなどを決める練習を行った。こちらは三好さんが付き添いながら、ゴールを目指してボールを扱う楽しさを伝えた。

子どもたちは必死にゴールを狙ってシュートを続けた

ボッチャは目標となる白い球に自分の球を投げたり転がしたりして、いかに近づけるかを競う競技。運営スタッフからルールの簡単な説明を受け、参加者がチームに分かれて試合形式で体験した。年齢差などに関係なく誰でも参加でき、一投ごとに歓声とため息の交じった声が会場に響き、「またやってみたい」と夢中になる参加者も目立った。

2チームに分かれてボッチャを体験

子どもたちに人気だったのが、デフサッカー。ルールは一般のサッカーと基本的に同じだが、試合中の選手同士のコミュニケーションが異なる。実際の試合では、選手たちは視覚から主な情報を得るため、アイコンタクトの取り方を松元さんが指導した。相手をじっくり観察しながらパスを出すタイミングなどに、参加者が悪戦苦闘するたびに松元さんがユーモアたっぷりに指導を行い、和やかな雰囲気でスケジュールが進行した。

身振り手振りで指導を行う松元選手

参加者はこれらの競技を順番に体験していった。中学1年生の長女(13)、小学4年生の次女(10)、幼稚園年長の長男(6)、そして妻(37)と一緒に一家で金沢市から参加した公務員の男性(38)は、「長女が中学でバスケを始め、イベントのチラシを見て三好さんの指導を受けてみたいと言い出したのがきっかけで、一家で参加した。トップアスリートに身近に接することができ、子供たちだけなく私たち大人も楽しめた」と話していた。

また、富山市を拠点に活躍するプロスポーツチームの運営にかかわる男性(46)は一人で参加。バスケの体験会を自主的にサポートしながら、「チームの地域貢献などを充実させていく上で、参考にしたいと今回のイベントに参加した。参加者がとにかく楽しんでいるのがいいと思い、この経験をチームに持ち帰って運営に役立てていきたい」と話していた。参加したアスリートたちも、競技の魅力を伝えられたことに手ごたえを感じている様子。「パラスポーツへの理解やファン層をこれからも拡げていきたい」と口々に話していた。

最後に、サッカー日本代表のレプリカユニフォームが当たるじゃんけん大会が行われ、参加者全員とアスリートが一緒に記念撮影。イベントの行われた金沢は好天に恵まれ、自然に恵まれた広大なキャンパスで、参加者たちは思い思いに汗を流した。親子で一緒にスポーツをする機会は意外にも少ないようで、「こうした機会があれば、また参加したい」と話す人も目立った。今回のイベントが、思い思いに身体を動かすことを通して、家族や友人たちとのコミュニケーションを深める貴重な機会にもなったようだ。

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