2019年06月26日
2020年とその先に向け、読売新聞がスポーツを通じて日本に活力を与える「元気、ニッポン!」プロジェクトのイベント「父子チャレンジアカデミー」が、6月16日から始まった。2010年から始まったイベントに企画段階から参加している、北京2008オリンピック銀メダリストで、子供への陸上指導にも取り組む朝原宜治さんにスポーツを通じた親子のコミュニケーションの大切さやイベントの魅力について語ってもらった。
子供の体力が二極化しているように感じています。熱心な子供は、サッカーや野球などのスポーツチームに所属して練習を重ね、親も積極的です。その一方で、最近の子供たちは塾や習い事で忙しく、スマートフォンのゲームなどに夢中で体を動かす機会がないという現実もあります。特に都市部では、子供たちが自由に遊べる場所を見つけるのも難しい。
子供たちに陸上指導をしていて感じるのですが、子供たちは率直で、面白くないことには関心を示しません。陸上は基本的に単調な競技なので、それをどうやったら興味をもってもらえるか。私自身、遊びの要素を取り入れて楽しみながらプログラムに参加できるよう工夫をしています。
その際、「親と一緒に」取り組むことも大切な要素。散歩することでもいいから体を動かしてみる。外で体を動かすと気分転換になり、すっきりする。子供がそのことに気づけば、スポーツを楽しむきっかけになります。
その点で、父子チャレンジアカデミーは、子供たちが外で体を動かすことの楽しさを体感できます。トップアスリートを身近に接しながら、親子のコミュニケーションを深められる貴重な機会になると思っています。(談)